大盈(だいえい)は冲(むな)しきが若(ごと)し|従心会倶楽部

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今月の言葉 No35

大盈(だいえい)は冲(むな)しきが若(ごと)

《伊藤若冲(じゃくちゅう)はブームを超えた》という新聞の見出しが躍る。上野の美術館は入場を待つ人の大行列、3-5時間待ちが普通という中、最終日にこの若冲展をみました。館内も2重3重の人の輪、大きな作品が多いので何とか鑑賞できた。若冲の豪華本も売れ切れ、注文したら10日後に届いた。

 若冲の名前は《大盈(だいえい)は冲(むな)しきが若(ごと)きも、其の用は窮(きわ)まらず》という老子の言葉(第45章)から採ったことを知りました。その意味は『大きく満ちているものは何もないように見える、しかしそのはたらきは尽きることはない』という。まさに若冲の絵に言えることではないか! 若冲の絵には、発想の斬新さ、色の豊かさ、深さ、卓越した精緻な技法がある。若冲は自分の作品を相国寺に寄贈しているので一般の人は知らない(相国寺は明治時代に動植綵(さい)絵(え)を宮中に献納している)。

 若冲が世に知られたのはここ10年ほどである。若冲は江戸中期・京都・商家の主人、40歳で弟に商売を譲り、自分は好きな絵に専念する。今でいえば定年後の趣味のようなものですが《若冲》の名に恥じない第1級の仕事をしている。

(青木青眠・従心会倶楽部会員)
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